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[nikomat 18964] Re: pleasure of taking photo



ひうらっす.

昔,yd氏だったかと思うんですが,レンズに解脱したような人は,
どんなクソ玉掴んでも「これは○○○のように使うと面白い」
「これは独特で味がある」とかって,どれでも気に入っちゃうという
ような話があったような気がします.
当然私はそこまで解脱できませんが ^^; なんか最近分かるような
気もしてます.

たかなしさん:
>   この気持ちいいというのを説明するのが難しいんですが、「機材を使いこなす
>   気持ちよさ」、「撮影自体の気持ちよさ」、「撮影結果を見ての気持ちよさ」
>   から構成されるんじゃないかと思ってます。

ここの,後2者については,割と理解されやすいと思うんですが,
問題は1つ目の「機材を使いこなす気持ちよさ」みたいなところに
あると思うんですよね.

>   「機材を使いこなす気持ちよさ」は、蔵亀のような儀式が必要だったり、多灯
>   ライティングのように技術的に使いこなしが難しい機材を使いこなせたときに
>   生じたり、所謂写りが悪い機材で思いも寄らぬ描写をしてくれたときに生じま
>   す。

そうなんですよね,レンズに関してもそうかもしれません.

例えば,レンズを買うと最初はその性質を見定めようと,割と絞りを
開けて撮ってみたり,逆光気味で撮ってみたりしますよね.
するとまぁ,モノによっては,まーこんなもんか,っていう感じを
受けるときがあるわけです.特に,悪いところが目に付くもんですから,
こういう場合はそつなく写る平均的レンズのほうがよく見えるんですよね.

でもしばらく撮っていくうちに,体が使いかたを覚えるというか,
レンズの難点を避けるような使い方になってたりするんですよね.

やっぱり,開放で使ってこそ,というシャープさのレンズもあれば,
絞らないとカチッと来ないレンズもあるし,また場合によっては
絞りを開くとちょっとフレア感があるのがいい感じというレンズも
あるわけです.自分では,うーん,って思っても,意外とウケたり.
あと古いものでは,やはり逆光に弱いと言うことが分かると,フード
をこまめに使うようになったりですね.

すると以前よりも見違えるようにいい写真が撮れるようになったり
するんですよね.するとまた,次回も同じ機材を使いたくなるし,
また勘所が分かってくると,今度は撮るときに,こういう感じで撮るぞ,
というような予測が出来るようになって,それが使いこなしの楽しみに
なっているというのがあると思います.

で,またそういうのを続けていると,今度はやはり,ピーク性能の
ほうが気になってくるわけです.例えば,安物レンズシャッター
カメラで,猫目絞りのものがありますけど,こういうのは回折の
影響があるのか,ある程度絞るとまったくダメだったりするんです
よね.背景のボケもダメだし.

逆に,例えばレチナクセノンとか,あとS型ニコンの標準なんかも
そうかもしれませんが,開放はフレアっぽくて独特だから,出先で
風景撮るときなんかは,やはりいくらかは絞りますよね.すると,
見違えるようにビシッと写ってくれるし,ちょっと暗めの時なんかで
絞り込めなかった時なんかでも,アガリを見ると,レンズの描写より,
被写界深度の浅さが気になったりするんですね.
逆に人物なんかを絞りを開けめで撮ると,滑らかな絵になって,
かつ被写界深度がちょっと深い感じになって,意外と質感が
良かったりするんです.

でもこういうレンズで撮った写真を,人に見せると,やはり中に
混じってる開放の絵とか難があるものに目が行くので,うーん,
ダメだね,っていうことになったりしがちかもしれません.

ということで,全域シャープとかいうレンズは別にして,
あまり他人に理解してもらおうって思ってもダメかもしれませんね.
逆に,同じレンズを使っている人とは,割と感想が似ていたりして,
そこで妙な連帯感が生まれると言うこともあります ^^;

まぁ,ある程度しっかり作られたレンズなら,どんなものでも,
面白い使い方があったりするんで,割と自分自身としては,どんな
もんでもいいや,っていうところがあったりするかもしれません.

もちろん,ほとんどの状況でバッチリというものもいいんですが,
使いこなしの面白みが無いからか,意外と使ってなかったりします.
マキナなども最近あまり使ってません.最終兵器的なんですよね.

ただやっぱり,まだ修行が足りないのか,絞っても良くならない
レンズとか,フードである程度画角外の光を切ってもコントラストの
よくならないレンズとか,それと絞りがヘンテコなものには,
我慢できないところはあります.そういう意味で,やはり古めでも
しっかりコストのかかったのが良かったりしますね.

別便で話題のCZJ系レンズも,やはり,独特の味と,使いこなしの
面白みがかなりつまっていそうなレンズだなぁと思ったりします.

>   「撮影自体の気持ちよさ」は、撮影自体に集中するとき、機材の操作が感性を
>   邪魔せず、ストレスなく思い通りに撮影できると、気持ちいいです。
>   今のところ、F5 + MF レンズ、Aria + Z レンズ、Mamiya RZ がこれに該当し
>   ます。

F5 と MF というのが面白いですね.
やっぱり F5 はあのキビキビ感,シャープな動作が,気持ちいいですよね.
それにMFレンズの,フォーカスのマッタリ感でしょうか??

私は先日久々にニコンS2で1本とって,あの雑味のないシャッター感
に酔いしれておりました ^^; コンパーやコパルのレンズシャッターだと,
ちょっと,音が安っぽい.操作感も雑味がある.SLRだと,F5ぐらい
だと(F4でも?)気持ちいいけど,やっぱり,ミラーが支配的な感じ
ですよね.その点RF,フォーカル機は,シャッターの独演で,しかも
しっかり仕事してまっせ,って感じがいいですね.
S2は音が大きいので,1/60 とか 1/125 の,先幕・後幕の立てる音が,
微妙に1つに重ならずに「パパッ」と2音する感じがすごくいいです.

>   「撮影結果を見ての気持ちよさ」ですが、これは上記二つの気持ちよさの結果
>   に、機材の描写力が加わったような、総合的な気持ちよさでしょうか。
>   (これが本来の目的ですから、あたりまえかもしれませんが)
>   一番味わいにくい気持ちよさですが、これを味わったときの達成感、なんとも
>   いえません。

そうですよね,やはり思い通りの写真とか,あとやっぱり,思った以上に
写っていると,とっても気持ちいいですよね.

#この方面で最近ハマっているのがマーシャルプレスっす.
#でかくて持ち歩きにくいし,ゴリゴリした操作感なんですが,
#アガリがすばらしいという・・・困ったなぁ.

>   中判は、今のところ Mamiya RZ が一番気持ちいいと思っていますが、上記と
>   同様の理由で Pentax 645 も持ってます。
>   こちらは Hasselblad で統一できる可能性があるのかなと思い、画策中です。
>   (一部実施中ですが)

ハッセルは,気持ちよさではどうですか?

ところでP6用ゾナーは,シャッター無しですよね.
ということは,岡田さんもフォーカルハッセルお買い上げ??

#ロシアンハッセルコピーで行くという手もあるかと ^^;

では

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 日浦 慎作  Shinsaku HIURA
 大阪大学大学院 基礎工学研究科
 システム人間系専攻 システム科学分野
 〒560-8531 豊中市待兼山町 1-3
 TEL:06-6850-6372  FAX:06-6850-6341
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