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[nikomat 19100] Re: nikomat V1 #1285



すぎやま です
>まごめです。



> > あと、例えば将来、父親に臓器もしくは組織移植の必要が生じれば、
> > そのドナーに困らないわけですので、
> > クローン息子の作出は不純な動機が入り込む余地も出て来そうです。
>
>なるほど、自分のためのスペアパーツには拒絶反応が無いから最適ですね。
>  純正パーツだすね・・・それは戦争屋とか大金持ちの不純な動機になりますね。

年末の息子の出産に立ち会った時に医師が臍帯血を採取するのを見てたのですが、
あれの中の幹細胞も将来は役に立ち得ると期待されているそうです。
もらって息子のために自分で液体窒素で保存して将来に備えてあげようという気持ち 
に駆られました。


> > あと、アメリカでは人間のクローン禁じられていたのか思っていたのですが法律 
>はな
> > いそうです。
>さすが、アメリカは肝心なところに抜け道を作っているのですね。
>国際連盟作ってもはいらないとか・・・古いか!

アメリカなら政府にそういう知恵がありそうに思えるから凄いといえば凄い。


>すぎやまさん他、お分かりでしたらお教えください。
>
>「人ゲノム作戦」で各国が参加して遺伝子を読んでいますが、
>   その1:誰のというか特定の人の遺伝子でしょうか?
最初はそういう話し(ヨーロッパ人とか)もあったようですが、
そのあと複数の人間由来の培養細胞株のDNA
を使うことになったのだと思っていました。
このことを
http://www.ornl.gov/TechResources/Human_Genome/home.html
で確認しようとしましたが、
不思議なことにそういう記述はみつからなかったので、
実際はどうなったのかわからないです。

>   その2:その人が特殊な遺伝子を持っていたら、意味が無いというか、
>       平均値ではないというか・・・困りませんかね?

 簡単に言えば例え特定の個人であっても解読は意味があります。
遺伝子は人によって異なると言っても99%以上は同じですので仮に特定の人のゲノム 
でも
有意義な情報は充分多いはずです。
 もうひとつのポイントは一回1人分が解読ができれば、
その先2人目以降は解読が数倍か数十倍簡単になるので
当然いろんなタイプの人間の遺伝子解読がどんどんされて行くはずです。

あとは推論ですが
いずれはパソーナルゲノムプロジェクトの時代が来るかもしれませんし、
何人分か何百人分の全ゲノムデータが集まり、主要遺伝子が同定できた時点で
個人は主要な物だけを解析にかける方法が使われるかもしれません。


>   その3:各国で異なる人の遺伝子を解読しても意味無いような?
>つまり、遺伝子は人固有なはずですが、ひとりの人のものを解読する危険というか
>矛盾はないのですか?  またはそれを防ぐ方法がとられているのでしょうか?

いろんな培養細胞を使うことは各国で異なる人の遺伝子を解読するのと同じですが
ゲノムプロジェクトは一度切りでないことの他、
以下の理由からそれほど問題にはならないはずです。
全部のDNAの中で実際に遺伝子として機能するのは人間の場合10%以下だと推定され 
ていたと思います
(とにかく少ない)。多分、数万から十数万の遺伝子があることになるだろうと思い 
ますが、
それぞれに代表的なタイプがあるはずです。例えば、普通に言う血液型では、 
A,B,Oの3タイプがあり、
みんな2コピーあるのでその組み合わせがあるわけです。
数万のそれぞれの遺伝子に数通りもしくはそれ以上のタイプがあり、
個々の人間の違いや個性はそのタイプの組み合わせで決まると大雑把には解釈できま 
す。
ゲノムプロジェクトでは各遺伝子に存在する代表的なタイプを明らかにすることも目 
標に掲げられています。
つまり、重要だと推定される部分に関しては多人数分のデータを取って対処するので 
す。
もちろん、どうやってどこが重要か決めるかは問題になりますが、
取りあえず蛋白質のアミノ酸配列の暗号を含む部分は特定しやすいのでやられると思 
います。