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[nikomat 30757] Re: 不動点2題



丹後屋す

(2)に乾さんから解説が出たので、(1)の方を

直交座標の横軸に0時から24時までの時刻を刻み
縦軸に登頂開始点の高度から山頂の高度までを刻みます。
この座標軸に登攀に伴う時間経過と登攀高のグラフを書きます。
登攀速度の変化、途中の休憩、なんでもありです。
休憩地点に三脚を置き忘れた、って戻るのもあり。
翌日の下山の時間経過と高度の関係も同様にグラフにします。
二つのグラフは、必ず交わります。
(下山開始時刻が前日の山頂到達時刻より前なら、実はいつでも良い)
その交わった点が前日同一時刻に通過した地点です。

乾さん:


>>> > (2)2枚の引伸ばし写真
>>> > 東京タワーの展望台から東京の町を鳥瞰したポジが思いのほかよく撮れた 
>>> ので、
>>> > 次郎さんは、その駒を4つ切りのダイレクトプリントに伸ばすことにした。
>>> > 出来あがった引伸ばし写真にポジが重なっていたのを見た次郎さんは、
>>> > 「あれ、プリントとポジの同じ場所が重なってる」とポジの1点を指差した。
>>> > それはどこでしょう?
>>> > ただし、ポジには空も海も写ってなく、東京の街だけとします。
>>
>>
>> 「ポジの1点」というのがポイントかな.それはプリントの上で,
>> ポジを置いた場所,そこに相当する,ポジ上の1点.
>> かな?
> 
> 
> これは不動点の例として,もっともよく使われる例ですえね.佐藤さんは一つ
> だけ制約を落としていまして,ポジは引き伸ばし写真の中に必ず包含されて
> 配置されなくてはいけません.

空も海も、って書いたところで、
もどって「はみ出すことなく重なっていた」と書き足すつもりだったんです(^^

> 
> で重なっている一点はどこか,ですが,作図法があります.でもとてもここで
> 文章で説明するのは難しいので,直感的な方法だけを示します.上の例で
> は,ポジが引き伸ばし写真の上に載っているわけですが,同じ位置関係で,
> 今度はポジを縮小コピーしたものを,ポジの上に載せます.次に,今度は
> 縮小コピーしたものをさらに縮小したものを,もとの縮小コピーの上に,やはり
> 同じ位置関係で載せます.この作業を繰り返すと,やがて一点に収束しますが,
> それが,ポジ上の「指差された」一点です.
> 
> 実は数学セミナーという雑誌の2002年2月号が不動点の特集なので,上
> の例以外にも,不動点の例や作図ほうが色々掲載されています.これは
> けっこう面白い特集でした.
> 
> では.

超省略で、
適当に座標を決め、そこで座標系による縮小回転行列をAとすると
この変換(アフィン変換)は  y = Ax + a  と書けます。
 a は、プリント上のある点から、ポジの同じ点への(矢線)ベクトルとします。
これで動かないので、  x = Ax + a 。これをxについて解くと

  x = (1-A)^-1 a です。

 (1-A)^-1 は 行列 1-Aの逆行列で

  ざっくりいうと 1 + A + A^2 + A^3 + ,,,,
になります。つまり、

   x = a + Aa + A^2a + A^3a + ....

で、この右辺が乾さんの書かれた繰り返し縮小コピーを重ねていく作業を表してます。