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[nikomat 37914] Re: ボケ部分の情報量



すぎやま です
ボケ部分の描写の問題はデジタル写真の性質というより
インクジェットプリンターの性能の問題が大きいと思います。
以前、どのたかが書いていましたが、
インクジェットプリンターの印刷見本は殆どパンフォーカス写真で
ボケ部分の再現の悪さがバレないようにしているように思えます。


>丹後屋す
>
>京都オフミで光永さんのデジタル作品(A4サイズのプリントアウト)を
>見せていただいているうちに,銀塩写真と違う印象を受けるのは
>どこがどう違うからなのか非常に気になって考えているうちに,
>30年前頃にアメリカで流行った「ハイパーリアリズム」の作品と
>デジタルプリントが良く似ていることに思い到りました.
>「ハイパーリアリズム」というのは,極端に言えば,技術的には,
>筆はどこまで写真を再現できるか,に尽きるのではないかと
>思っているのですが,(美学論的には,写真が捉えた2次元像は
>現実の何を捉えたことになるのか,なんて小難しい哲学もどきが
>展開されるのでありますが,それは今はどうでもいい.
>チチンブイブイの学者先生におまかせ)
>その制作過程は,まず作者は写真をとるところから始まります.
>写真そのものには意味はなく,従来の絵画に対して,いかにも写真で
>なければ再現できないような,光の反射,細部に微細な模様が凝縮した
>曲面(衣服や地面)が多く写った写真が選ばれたようです.作者は
>その写真を,2mx2m程度の大きさのキャンパスに模写してそれを
>作品とするわけです.
>ハイパーリアリズムの作品を見ると,ピントの合った部分の模写部分は
>正に写真以外のなにものでもないです.そこだけを取り出してカメラで複写
>したら,多分,殆どの人は写真そのものと思うでしょう.そのくらい細密
>に描かれています.ところが,ピントの合っていない部分の模写に
>作者の模写技術の上手い下手が現れます.しかも,上手い人のを見ても
>そこは絵画なんですね.誰が見てもそこは筆で,あるいはエアブラシで
>描かれた絵だとわかるんです.
>銀塩写真では,ボケた部分は,情報が拡散しつつぎっしりと詰まった
>無数の点像(フィルム上にはボケた広がりのある面として再現されてます)が
>重畳した映像です.しかも,被写体上の一点Pが例えば2mmの錯乱円となっても,
>その2mmの円上には,点P以外の前後上下左右無数の点の様々な径の錯乱円が
>重なっているわけで,どうも画家が下手であれば下手なほどその重畳を
>上手く再現できないようなのですね.つまり情報量を再現できていない.
>
>同じように,デジタル写真のボケをみていると,
>どうもそんな感じがしてならない.
>
>こんな直感はあたってますでしょうか?