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[nikomat 37959] Re: ボケ部分の情報量



まごめ@ニコン喜び組、帰社しました。

すぎやま@昨日で前期の講議負担は終わり、すっきりして飲みに行った
です さん:

> プレゼンは無事終わったでしょうか?

はい、喜び組は逆境においてもお客様を盛り上げ、最後に満足させるた
め日夜パンスト履いて努力しています。(うぞ)

> コヒーレント光っていうものは知らないのですが

井桁さんがかかれていますが、マイクロ決死隊のためにもう少しマイク
ロな話をしましょう。

光は電磁波ですから、常に干渉しています。
  つまり、振幅の足し算引き算が行われており、強め合ったり弱め
  あったりしているのです。
  これはうんとマイクロに見た、いや、想像した事実です。

ちょっと考えると簡単です。
光は電磁波だから、偏光つまり偏波面を分けて考える必要もありますが、
それはXYZ(zが進行方向)で考えればよいだけで、今はXZ面だけ考え
ましょう。  

光は電磁波だから(しつこい)、電磁波の合成が成り立ち、位相が合え
ば強めあう、位相が逆だと弱めあいます。それがいたるところで行われ
ています。

しかし、見えません。  ここが重要!

なぜ、見えないかというと、まず、いろいろな色が混じっています。
これはどういうことかというと、いろいろな周波数が混じっていると
言うことです。
  違う周波数の波が合成されると、周波数の差の波が観測されます。
  つまり、これは異なる周波数の波が干渉している証拠なのですが、
  位相が時間とともに変化しているため、強め弱めあうのが時間的に
  変化してしまうのです。  ビートとも言います。

白色光だと、450nmから650nmまでの光がごちゃ混ぜ状態です。
で、たとえ1nm違う光でも、Δf=C/450−C/451=1.48E12 Hz
つまり、1.48THzのビートになり、これは目ではみえません。
(計算が違っていたらごめん)

というわけで、人間の目を基準に考えると、またはありきたりのデテク
ターでも光の干渉は簡単には観測されません。
  よって、こういうのをインコヒーレント光と呼んでいます。
  より詳しくは、周波数つまり時間のことなので、時間的インコヒ
  ーレントと呼びます。

観察できないことは無いことにしちゃうわけです。

ところが、レーザは極単純に言うと、波長がピュアでして、つまりひと
つの周波数しかない(これはちょっち嘘ですが)ので、楽に干渉してく
れます。 ただし、ひとつのレーザから出た光同士が干渉します。

しかし、最近、周波数安定化レーザと言うのが出現しておりまして、2
台間の周波数を非常に近く、しかもブレナイのができます。 こうなる
とΔfが小さいために、ビートが普通のデテクターで観察できるまでに
なっています。
  これって、凄いことなんです。


時間が出たついでに、空間的コヒーレンスと言うのもあります。
これはより哲学的で解りにくいです。
  白色干渉縞とか白色干渉計というのがあり、それを理解するとわ
  かりやすいと思います。 が、ちょっち省略、そのうちに。

その前に、白熱電球などの光源は沢山の元素が発光しており、それぞれ
が勝手にやっているので、一粒ではコヒーレントでもまとまるとインコ
ヒーレントになっています。
  これが大事。

して、長くなってきたので、うんと省略して、一粒が作る干渉縞があっ
て、それが安定してできている。ところが光源がある面積をもつと、干
渉縞がいろいろと重なり合って、最終的には見えなくなってしまうくら
いに平均化されてしまいますね。
  通常はこんな調子なのです。

簡単のために、お風呂やプールに入って、上には太陽や白熱電球・蛍光
灯があります。 水の表面に波が出来ると、それが小さなレンズやプリ
ズムになって、そこに波波が見えます。

そこで、ハタとかんがえます。  光源が小さいときと大きいとき。
つまりハロゲンの小さなランプがひとつと長い蛍光灯が沢山あったとき、
どちらがナミナミがキレイに見えるか?
  光源が小さいときですよね。
  これが空間的コヒーレントの話です。

黒い太陽教のまさに皆既になる瞬間と、皆既が終わる瞬間、地面にナミ
ナミが立ちます。 これはジェットストリームが映るのですが、普通は
太陽が大きいために重なり合って消されています。 それが皆既の前後
に非常に小さくなるために見え出します。
  一度、黒い太陽教のミサに参加されるとビビッとわかります。

長くなりました。